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【Vol.4】これイヤ!これやる!子どもの要望にはどう答えたらいい?

2025年7月7日
【Vol.4】これイヤ!これやる!子どもの要望にはどう答えたらいい?

おはようございます!
NPO法人LECJapanの理事長鈴木です。

今日は第4回目のメルマガ配信日!
今回の話題は「これイヤ!これやる!子どもの要望にはどう答えたらいい?」。
絶賛イヤイヤ期の2歳娘を持つ杉江が、日々の生活で起こる「どうしたらええねん!」を鈴木に相談します。
イヤイヤ期まっただなかの方、これからイヤイヤ期を迎える方、イヤイヤ期は過ぎたから懐かしい〜!と思える方、今回のメルマガはパパ・ママの状況によって全く見え方が変わってくるので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

<メルマガ登場人物>
鈴木:LECJapan理事長・三児の父・育児セラピスト
杉江:LECJapan理事・二児の母・フリーライター

<メルマガ執筆>
NPO法人LECJapan 理事 杉江



〜これイヤ!これやる!自我が芽生えた2歳娘〜

杉江
「最近2歳の娘のイヤイヤがすごくて・・・イヤイヤ期ってわかっててもしんどいね。」

鈴木
「そうだね。魔の2歳児って言われるくらい、2歳のイヤイヤ期って本当に大変だと思う。」

杉江
「みんなが通る道ってわかってるし、受け止めてあげようって頭ではわかってるけど、それでも大きな声で『イヤー!!!』って叫ばれると精神的にやられてしまうわ・・・」

鈴木
「うちもそうだったなぁ。僕は発達心理学を専門的に勉強してきたけど、それでも自分の子どものイヤイヤ期には冷静になれなかったよ。笑」

杉江
「鈴木君で無理なら私なんてもっと無理やん。笑」



〜どうして子どもは「イヤ!」って言うの?〜

杉江
「そもそも、なんで子どもはイヤって言うの?」

鈴木
「そうだね、イヤイヤ期っていわれる1歳半〜3歳くらいって、できることが増えて、やりたい気持ちはすごくあるんだけど、まだまだ思うように体を動かせなかったり、自分の気持ちを言葉にできなかったりするんだよね。」

杉江
「なるほど。」

鈴木
「そうした自分の思い通りにならないもどかしい気持ちが『イヤ!』という言葉に繋がってるんだ。」

杉江
「そうなんか。最近言葉もわかるようになってよく喋るし、子どもの中にもどかしい気持ちがあるなんて知らんかったなあ。」

鈴木
「2歳くらいって、ちょうど言葉がわかり始める時期だから、親としては『理解してる』と思いがちだけど、実は理解してないことも多いんだよね。」

杉江
「そらそうやんな、まだ2歳やもんな。」



〜朝の忙しい時間に「これイヤ!これやる!」と言われたら?〜

杉江
「子どもがイヤ!っていう理由はわかった。でも、実際イヤって言われると困るよね。特に朝の忙しい時間帯!」

鈴木
「そうだね。朝って時間が限られてるから『早くして!』って言いがちだし、気持ちの余裕もないから怒っちゃうことも多いよね。」

杉江
「そうそう。マグにお水入れてると『〇〇ちゃんが入れる〜!』って自分でやろうとするし、そういう自主性って素晴らしいとは思うんやけど、今はやめて〜(泣)って思っちゃうよね。」

鈴木
「わかるよ、うちもそうだったから。」

杉江
「でも、やらせてあげないとギャーってなるし、もうお手上げ・・・」

鈴木
「実はそこが子育てをうまく乗り切るポイントになるんだ。」



〜やりたいって言われたら、いつでもやらせてあげるべき?〜

鈴木
「2歳くらいの子どもって、とにかく何でもやりたがるよね。それにうまくいかなかったらギャーっとなるし、親としては本当に大変な時期。」

杉江
「そうやね。もちろん、時間に余裕があるときはやらせてあげられるんやけど、朝とか急いでるときってそうはいかへんし。」

鈴木
「杉江さんがやっていることって実はすごく重要なポイントになるんだ。」

杉江
「そうなん?いつでもやらせてあげるっていうのが正解じゃないの?」

鈴木
「時間があるときはやらせてあげて、時間がないときはできないって伝える。これが子育てをうまく乗り切るコツだと僕は思ってる。」

杉江
「言いたいことはわかるけど・・・例えばどういうこと?」

鈴木
「例えば、さっき話に出たみたいに、朝の忙しい時間にマグに『〇〇ちゃんがお水入れたい〜』って言ってきたら、今はちょっと・・・って思うよね。」

杉江
「わかる。こぼして服濡れるのもイヤやし、今はほんまに無理やねん、ってことが多い。」

鈴木
「本当は子どもの自分でやりたい気持ちに寄り添いたいけど、いつでもそうできるわけではない。でも、そんなときに『何言ってんの!今は無理!』っていうのはよくない言い方かな。」

杉江
「そのあと『ギャー』ってなるのが目に見えてる・・・笑」

鈴木
「その通り!大怪獣が暴れ出しちゃうよね。笑」

杉江
「ほなどうしたらいいの??」

鈴木
「気持ちは共感、行動は現実路線で」

杉江
「どういうこと?」



〜子どもの言いなり、親の言いなり〜

鈴木
「子どもが朝の忙しい時間に『自分でやる!』と言い出したら、まずは『やってみたいんだね』って共感してあげる。」

杉江
「うん、それはなんとなくわかる。」

鈴木
「だけど『今』は保育園に行く時間だからできないの。今すぐ行かなきゃいけないから今回はお母さんがやっちゃうねって伝える。」

杉江
「ほう。」

鈴木
「これって気持ちはわかってるけど、今はできないよって伝えているんだよね。」

杉江
「なるほど。」

鈴木
「どうしてこういう言い方をするのかというと、あなたの気持ちを無視しているわけではないけど、今はママがやらせてもらうね、って親の意見を通す形なんだよね。」

杉江
「親の意見を通す?」

鈴木
「例えば『自分でやりたい!』という気持ちに寄り添って、満足するまでやらせてあげたとしよう。」

杉江
「朝の忙しい時間に!?」

鈴木
「例えば、だよ。笑」

杉江
「ごめん。笑」

鈴木
「でも、満足するまでやらせたらいつ終わるかわからないし、保育園にも、仕事にも確実に遅れる。それだともう生活が成り立たないし、それに、子どもは自分の言ったことがいつでも通ると思ってしまうかもしれない。」

杉江
「それは困るな・・・」

鈴木
「駄々をこねたら親が根負けしてくれる、何でも言うこと聞いてくれるって勘違いしちゃうかもしれない。」

杉江
「いやー、それはもっと困る・・・」

鈴木
「だけど『自分でやりたい』って気持ちに寄り添わず『何言ってんの!今は無理!』って言うのは、やりたいと思って挑戦しようとした子どもそのものを全否定しているんだよね。」

杉江
「子どもの挑戦したい気持ちと、親の今はやめて、っていうのと、どっちをとるのがいいんやろ。」

鈴木
「そう。そこが僕の考える子育てをうまく乗り切るコツなんだよね。子どもの気持ちにも理解を示しつつ、現実的に親の意図で動いてもらうときがあっても仕方ない。でもいつもいつも親の言いなりじゃ、子どもは健やかには育たないよね。ちょうど良いバランスを取るのが重要なんだ。」

杉江
「それがさっき言ってた『気持ちは共感、行動は現実路線で』ってこと?」

鈴木
「そう。やりたい気持ちには共感するけど、行動(今はできない)は親の思う通りにしてもらう。そうすることで、結局そのとき子どもは泣くんだけど、子どもの気持ちを全否定はしていない。だから、次やりたいってなったときに、この前はやらせてあげられなくてごめんね、今日は一緒にやってみようって伝えてみてほしい。そうしたら子どもは、わかってくれてたのかなってなって、全否定されたのとはちょっと違う感じになるんだよね。」

杉江
「わかるようで、わからんような・・・」

鈴木
「だよね。例えばうちのケースなんだけど、二番目の子が3歳のときにチャイルドシートが大嫌いで、ギャン泣きして身体をよじらせて抵抗したんだ。出発の時間ももう限界で、これ以上は引き延ばせない。そのとき僕は『嫌なのはわかったけど、ごめん、ベルトはめちゃうからね。』って強引にベルトをはめたの。気持ちには理解を示すけど、現実路線で進めちゃうって感じ。」

杉江
「その後どうなったの?」

鈴木
「その後も車内ではしばらくギャン泣きだったかな・・・でも、何回か繰り返すうちに、子どもも少しずつ理解してくれて、今ではすんなりチャイルドシートに乗ってくれることが増えたよ。」

杉江
「そっか。とにかく、子どもの気持ちには共感するけど、無理なときは親の都合で動いていいってことかな?」

鈴木
「そうだね、本当に簡単に言うとそんな感じ。合言葉は『気持ちは共感、行動は現実路線で』」

杉江
「わかった!とにかく気持ちにだけは共感してあげようと思う!」



〜まとめ〜

鈴木
「今回は、子どものこれイヤ!これやる!といった要望にどう応えるのかについてお話しました。」

杉江
「今回はあんまりビシッとした結末じゃなかったね。笑」

鈴木
「そうだね、まあ、そういうときもあるさ。笑」

杉江
「でも、子どもの気持ちには寄り添うけど、行動は親の思うようにしてもらうっていうのは納得したかな。子どもの言いなりでもなく、親の言いなりでもない、ちょうど中間の感じが良いんやね。」

鈴木
「そうだね。正直僕も3人子育てをしてきて、頭ではわかっていても、なかなか冷静になれなかったこともあったから、知識としては知っておいてほしいけど、いつでも絶対にこれをやりましょう、とは思ってないかな。」

杉江
「そうやんね。わかっていてもできないことってあるし。でも、知ってるだけで少し冷静になれたり、次はこうしようって思えたりするから、それはそれでいいよね。」

鈴木
「うん。焦らず、なるほどなーくらいに思ってもらえれば。頭の片隅に知識があるだけで、実生活でそういう場面にでくわしたときに、あ!これ鈴木さんが言ってたことだ!ってなって、より身に付くというか、身体に落とし込まれるというか。そんな感じかな。」

杉江
「そうやね。まあ、できるかできひんかはわからんけど、鈴木君の言ったことはできるだけ頭の片隅に置いておくわ!」



次回テーマ「人間としての対応が人間を育てる」
※次回テーマは変わることがあります。

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LEC Japanは「み~んなで地域の子どもたちを育てよう!」を合言葉に活動しています。今を生きる子どもたちは、私たちの子ども時代よりも、親以外の大人たちと関わる機会が減っています。また、子どもたちの居場所が家だけになってしまい、子どもの成長が親だけの責任になっているようにも感じます。 子どもの成長や未来を親だけの責任にしない。 一昔前のような、地域の人が子どもと関わる温かい社会。 たくさんの大人たちと関わることで、子どもたちが健やかに育ってくれたら…そんな想いからLECJapanを立ち上げました。