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【Vol.7】引っ込み思案な娘、子どもらしくない?

20250718|LECJapanメルマガ|【Vol.7】引っ込み思案な娘、子どもらしくない?

おはようございます!

NPO法人LECJapanの理事長鈴木です。

今日は第7回目のメルマガ配信日!

今回の話題は「引っ込み思案な娘、子どもらしくない?」です。

子どもって着ぐるみとかを見つけると無邪気に走っていきそうですが、そうじゃない子もいますよね。

どうしてうちの子は走っていかないの?とちょっぴり不安に思っているママも多いかもしれません。

この時子どもには何が起こっているのか、杉江さんの実例でお話していきたいと思います。

<メルマガ登場人物>

鈴木:LECJapan理事長・三児の父・育児セラピスト

杉江:LECJapan理事・二児の母・フリーライター

<メルマガ執筆>

NPO法人LECJapan 理事 杉江

〜うちの子って引っ込み思案?〜

杉江

「この前あんぱんまんミュージアムに行ってきたんやけど、ショーの中で『みんなで踊ろう!』みたいな場面があって、子どもたちが着ぐるみのとこにバーって走って行ったんやんか。」

鈴木

「ほう。」

杉江

「でも、うちの子は私の側から離れなくて。ママと一緒には行きたそうやったけど、子どもしか行けへん雰囲気やったから、結局行けずじまいやったねん。」

鈴木

「なるほどね。」

杉江

「親としては、せっかくあんぱんまんと一緒に踊れるチャンスやし、行って欲しかったんやけど、無理に行かすものでもないしさ。これって、うちの子が引っ込み思案やから仕方ないんかな。」

鈴木

「親とは一緒に行けそうだったんだよね?」

杉江

「うん。あんぱんまんの方に行こうと私の手を引っ張ってた。でも、保護者は行けなさそうな雰囲気やって。」

鈴木

「そっか。じゃあ、娘ちゃんの中でどういうことが起こっていたのか解説していくね。」

〜安全基地って?〜

鈴木

「子どもが親の元を離れて色々な場所に行くことを『探索行動』って言うんだ。例えば、あんぱんまんの近くに行って踊るっていうのは探索行動の一つだね。」

杉江

「なるほど。」

鈴木

「探索行動ができるかどうかは、安全基地がうまく機能しているかが深く関わってる。」

杉江

「安全基地ってなんやったっけ・・・」

鈴木

「安全基地は、安全や安心を感じられる『心のよりどころ』のようなイメージかな。例えば、パパやママの近くにいると安心できるっていうのは、子どもにとっての安全基地がきちんと築けていることになる。」

杉江

「じゃあうちは安全基地がちゃんと築けてるってことなんかな。」

鈴木

「そうだね。安全基地がちゃんとできているから、ママの側にいることで安心できるんだと思う。」

杉江

「それは嬉しいけど、もっと私から離れていろんな経験もしてほしいなぁ。」

鈴木

「実は、安全基地がどれだけ機能しているかが、安全基地からどれだけ離れられるかに直結するんだ。」

杉江

「というと?」

鈴木

「あんぱんまんミュージアムでのできごとで例えると、あんぱんまんの側には行きたいけど、子どもは『もしかしたら危険があるかも』と考える。だから、親の側から離れるのは怖いと思っちゃうんだ。」

杉江

「あんぱんまんが危険なはずないのにね〜」

鈴木

「大人の思う安全感と、子どもの思う安全感は違うからね。」

〜どこへでも行ける子が子どもらしい?〜

杉江

「じゃあ、どこにでも行ける子どもは安全基地が築けてるってことなん?」

鈴木

「実は、どこにでも行けるからといって、必ずしも安全基地が築けてるわけではないんだ。」

杉江

「どういうこと?」

鈴木

「例えば、どこにでも簡単に行く子で、親のことを意識してない場合、安全基地がうまく築けてない子もいるんだ。親のところに行けば安全、という感覚がないまま、色々なところに行っちゃってる感じかな。」

杉江

「親を意識してるかがポイントっぽいね。」

鈴木

「対して、どこにでも簡単に行くんだけど、親のことも意識している子っていうのは、安全基地が築けていて、なおかつ『内在化』も進んでいる状態なんだ。」

杉江

「内在化って?」

鈴木

「内在化っていうのは、親を心の中に留めておける力って言ったらわかりやすいかな。何かあれば親の元に帰れば大丈夫、守ってもらえるというのを、実際親は近くにいないんだけど、心の中で感じている状態。」

杉江

「心の中に親がいて、いつでも安心感があるってことやね。」

鈴木

「そうだね。この内在化が進んでいると、安全基地の感覚を持ったまま外の世界に探検に行けるんだ。さっき言った、どこにでも簡単に行けて、親のことも意識している子っていうのは、安全基地がうまく機能していて、内在化も進んでいる状態といえるね。」

杉江

「そしたら、うちの子は内在化が進んでないってことなんかな?」

鈴木

「杉江さんの子どもの場合は、安全基地が築けていて、これから内在化が進んでいくって段階じゃないかな。」

杉江

「内在化っていつ頃から進んでいくもんなん?」

鈴木

「個人差が大きい部分ではあるんだけど、2歳くらいから進む子もいて、これからって子も多い。3歳くらいで内在化が進むと、探索行動をする子も出てくるよ。」

杉江

「うちは今2歳やから、まだまだこれからって感じやね。」

鈴木

「子どもの成長って本当にそれぞれ違うから、あんまり目安とかは気にしなくてもいいと思うよ。それで焦ったり、しんどくなったりするのは良くないからね。」

〜まとめ〜

杉江

「子どもが親の元を離れて色々な場所に行けるのは、内在化が進んでるってことやんね。」

鈴木

「そうだね。安全基地が築けているか+内在化が進んでいるか+個性によって、子どもがどんな行動を取るかが変わってくる。」

杉江

「なるほど。うちの子は何かあるとまずはじっと観察するタイプやし、まだ内在化が進んでないのかなとも思うけど、やっぱり少し引っ込み思案なんかなとも思う。」

鈴木

「杉江さんは引っ込み思案って思ってるかもしれないけど、言い方を変えると危険察知能力が高いってことだから、あんまりネガティブに考える必要はないかも。」

杉江

「確かに、言い方だけで印象って全然違うね。」

鈴木

「僕は子どもの頃から興味のあることに後先考えずに突っ込んでいくタイプだったけど、良い言い方をすると好奇心旺盛でチャレンジ精神がある。でも、言い方を変えるとリスク管理ができていないってことになる。同じ事柄でも、本当に言い方一つで印象って変わっていくよね。」

杉江

「どんな事柄であっても、ポジティブに考えられたらいいなあ。」

次回テーマ「安全基地がないとどうなるの?」

※次回テーマは変わることがあります。

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LEC Japanは「み~んなで地域の子どもたちを育てよう!」を合言葉に活動しています。今を生きる子どもたちは、私たちの子ども時代よりも、親以外の大人たちと関わる機会が減っています。また、子どもたちの居場所が家だけになってしまい、子どもの成長が親だけの責任になっているようにも感じます。 子どもの成長や未来を親だけの責任にしない。 一昔前のような、地域の人が子どもと関わる温かい社会。 たくさんの大人たちと関わることで、子どもたちが健やかに育ってくれたら…そんな想いからLECJapanを立ち上げました。